
実験医学2025年6月号にて、「フェロトーシス/鉄代謝と細胞死—鉄、脂質、レドックスが開くがん・老化の突破口」と題した特集を編集しました。
鉄は生命活動に必要な因子である一方、その過剰は細胞毒性を有します。近年、鉄毒性が引き起こす新たな細胞死のメカニズムとしてフェロトーシス(ferroptosis)が発見され、鉄代謝、脂質代謝、レドックス制御のバランスが崩れることで細胞傷害が引き起こされることが明らかになりました。このプロセスは、組織傷害や老化関連疾患、がんなどの病態に関与しており、これらの疾患の治療標的として注目されています。本特集では、近年注目されるフェロトーシスの分子機構や生理的・病理的意義についての最新の研究成果を紹介しています。
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